老人のナゾ!?《悪口だけ聴こえる》や《都合の悪い事は聴こえない》は【加齢による聴力低下】が原因か?

こんにちは、補聴器のカワチの服部です。

先日、面白い記事を見つけました。

『東洋経済ONLINE』11月8日の『なぜ老人は「悪口」だけしっかり聞こえるのか』は、多くの著書がありテレビなどにもよく出演されている「平松 類 医師」の記事で、読んでいてナルホド!と納得させられました。
また、平松先生は『老人の取扱説明書』という著書をだされています。
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上記の記事とこの著書はともに「老人の困った行動は、ボケや性格によるものというよりも、老化による体の変化だった。」など、医学的にとらえることで問題の対処の仕方や解決方法が変わる!という”目からウロコ”の内容が満載です。

なかでも、特に興味深い内容を一部ご紹介いたします。

『都合の悪い事は聞こえないふりをする。けれども、悪口を話しているときはしっかり聞かれている。』

{高齢者というとよく話に出るのが、「本人に都合の悪いことは、まったく聞こえない」「優しく話しかけても無視をされる」、けれども「悪口を話しているときは、なぜかしっかりと聞かれている」。「地獄耳」なのではないか?とも思われますが、実はこれ、老化による聴覚の特徴的な変化が原因なのです。(中略)
高齢になると高い音のほうが著しく聞こえにくくなってくるのです。低音(500Hz)に比べると高音(2000Hz)で伝えるには1.5倍の音量を必要とするという研究データもあるくらいです。
悪口や愚痴はたいてい、トーンを落として話しますよね。すると声が低くなりますから、高齢者に聞かれやすくなってしまうのです。逆に何かを熱心に伝えたいときこそ、感情が高ぶったりして声が高くなりがちですから、伝わらないことが増えるのです。}(『東洋経済ONLINE』記事抜粋)

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上の表をご覧ください。

左側のグラフは「年代ごと(30才代~80才代)の平均的な聴力の分布図」、右側のグラフは「声を聴き取るのに必要な音域の範囲に80才代の聴力分布を当てはめたもの」です。
ともにタテ軸は「音の大きさ(db)」で、線が下にあるほど大きな音でないと聴こえないことを表しており、横軸は「音の高さ(Hz)」で右にいくほど高い音を表しています。

左グラフのように、聴力は加齢とともに低下していき、なかでも高音の低下が著しくなります。60才代くらいから2KHz以上の高音が低下し、補聴器の使用を検討する目安といわれる25dbを超え、さらに80才代ではすべての音域で超えてしまっています。

右グラフの青色部分は「声を聴き取る」のに必要な「音の大きさ」や「音の高さ」の範囲をあらわしており、80才代を例にとると2KHzあたりから聴きとりにくくなりはじめ、4KHz以上ではほとんど聴きとれていません。

こうした老化による体の変化が、上記記事のように「低い声で話す悪口が聴こえ、聴いてほしいときにウキウキして話す内容は聴こえない」という状況の原因かもしれないのですね。(そうでない場合もあるかもしれませんが・・・)

当店では、いつでも補聴器での聴こえ具合を体感していただけます。

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『東洋経済ONLINE』11月8日の『なぜ老人は「悪口」だけしっかり聞こえるのか』はコチラ