老人のナゾ その2!?『突然、「うるさい!」と怒鳴る。でも、本人たちは大声で話す』

こんにちは、補聴器のカワチの服部です。

今回も前回につづき、平松 類先生の著書『老人の取扱説明書』から面白い内容をご紹介させていただきます。
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『音は小さいと聞こえないし、大きいと不快になる・・・』

老人同士の会話はところかまわず大声になってしまうことがあります。この現象について『老人の取扱説明書』では下記のように解説されています。

{なぜ大声になってしまうかというと、耳が悪いからです。話しているほうも聞いているほうも耳が聞こえにくいので、大きな声を出しているということに気づいていません。普通の会話だと思っているのです。(中略)
また高齢者は大声になってしまうだけでなく、音を不快に感じやすくなります。子どもの声や犬の鳴き声は、あなたが感じるよりもはるかに不快に捉えてしまうのです。(中略)
高齢者の耳は高音域が聞きにくいにもかかわらず、リクルーメント現象といって、一定の音量を超えたとたんに急にうるさく感じてしまうのです。70歳以上では、うるさく感じる人が7割も増えることがわかっています。つまり、高い音は小さいと聞こえず、大きいと突然耳鳴りのように痛いほどの音になる}(『老人の取扱説明書』抜粋)

先日、補聴器の試聴希望で来店された方のなかに、とても大きな声で話す方がいらっしゃいました。だいたい中度難聴程度の聴こえ具合で外での仕事が多い方でした。ちょっと離れた仲間に指示したりするため地声が大きいのかと思いましたが、いざ試聴してみると、話す声が普通ぐらいの声の大きさに変わってしまいました。
よくあることですが、大きな声を出している方の中には、ご自身の声が大きいという認識がなく普通の声で話しているつもりでしたが、補聴器をつけてよく聞こえる状況になると自分の声が大きいことに気づき、自然に声の大きさが普通の大きさに戻っていかれるようです。

そして、上記記事中の一定の音量を超えたとたん急にうるさく感じてしまう≪リクルーメント現象≫について補足させていただきます。
≪リクルーメント現象(補充現象)≫とは、感音性難聴に伴う症状で、難聴にもかかわらず、ある一定の音量を超えた音が健常耳に比べ、より強く響いたり、割れたり、異常に大きく感じたりすることがある現象です。
特に、子供が叫ぶ音、テレビの音、高音の機械音、高音の金属音、スクーターの排気音、車の走行音などが響いて聞こえ、苦痛であるといわれています。
chie_ear_1-3(出典 安田生命グループ「MY介護の広場」

現在主流のデジタル補聴器は、装用される方に合わせ「小さい音を大きくし、大きすぎる雑音を抑える」効果があります。

当店では、多くの試聴できる補聴器を取り揃えておりますので、ぜひ、補聴器の試聴にお越しくださいませ。

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